左腕のしびれと頸椎の異常(ストレートネック)|施術前の検査でわかったこと(田端さま)

今回は、ストレートネックが原因で左腕にしびれが出ていた50代男性ケースをご紹介します。

■問診内容より

Q1:どのように腕がしびれますか?
A: 寝て起きるときに左腕が一番しびれます。日中も時々あります。

Q2:病院は受診されましたか?
A: はい。ストレートネックと診断され、神経の圧迫がしびれの原因と説明されました。

Q3:お仕事中のデスクワークの割合は?
A: デスクワークは1日のうち半分ほど。外に出ることもあります。

Q4:その他の不調はありますか?
A: 左腰から左足にかけて痛むことが時々ありますが、現在は落ち着いています

■施術前の検査と状態

視診・触診①:頸椎
頸椎に本来あるべき前弯(前方向へのゆるやかなカーブ)が見られず、全体的にまっすぐ。まさに「ストレートネック」と呼ばれる状態でした。この状態では、首や肩の筋肉・神経に負担がかかりやすくなります。

視診・触診②:頸椎6番〜胸椎2番背中側にやや出っ張りがあり、小さな物が置けそうなほどの突出。頸椎のストレートな配列とこの背中側の出っ張りのギャップが、神経の圧迫を引き起こし、左腕のしびれに関係していると考えられます。

視診・触診③:胸椎6番・7番
胸椎の中央部、通常であればゆるやかに後弯しているこの部位が、少し凹んで見えました。全体の姿勢バランスにも影響を与えるポイントです。

視診・触診④:左腕・前腕の筋肉
腕全体の筋肉が張っており、特に前腕の緊張が目立ちました。この張りが神経の通り道を圧迫し、症状を悪化させている可能性もあります。

■施術方針

基本方針
ストレートネックを少しでも自然な弯曲に近づけ、神経の圧迫を軽減して左腕のしびれを和らげることを目的としました。

① 頸椎6番〜胸椎2番の出っ張りを調整
背中側に飛び出した部分をソフトな手技で徐々に本来の位置に戻していきました。

② 胸椎6番・7番の凹みを整える
胸椎の自然な後弯を取り戻すよう、周囲の筋肉や関節の柔軟性を高めながら調整。

③ 左腕の筋肉を緩める
前腕と上腕の筋肉の緊張をゆるめることで、頸椎6・7番付近の緊張を間接的に軽減しました。

■施術の経過と結果

初回来院後〜
週1回の通院をスタート。回を重ねるごとに首や腕が徐々に楽になっていく様子が見られました。施術直後には頸椎に少し弯曲が戻るのも確認できました。

3回目の施術後
左腕のしびれがかなり軽減。首・肩のこりも和らぎ、「日常生活が楽になった」とのお声をいただきました。様子を見ながら通院間隔をあけていく方針に。

4回目(約1か月後)
「また少ししびれそうな感じがしたので」と再来院。再発予防のため、首肩の状態を確認し、メンテナンス的に施術を行いました。

※あくまでも一例です。同じような症状でも、原因や施術内容はお一人おひとり異なります。