座りすぎが原因の腰痛が改善!仙骨調整で変化した30代女性
今回は、座りすぎが原因で、朝起きたときに歩くのもつらいほどの腰痛に悩まされた30代女性が、施術を受けて日常生活を送れるまでに回復されたケースをご紹介します。
なお、すべての腰痛が必ず短期間で改善するわけではありません。症状の程度や体の状態によって個人差がありますので、ご了承ください。
■ 患者さんとの問診内容

Q1:お久しぶりですね。腰がかなりつらそうですね。
A: はい、1年4か月ほど前に腰痛でお世話になって以来になります。あれからしばらく調子は良かったんですが、今朝起きたときに急に腰が痛くなってしまって…。動くのもつらくて、ほとんど動けない状態でした。
Q2:病院などは受診されましたか?
A: いえ、前回こちらでしっかりみていただいて良くなったので、病院には行かずにまずはこちらに来ました。今回も骨盤がゆがんでいるのではないかと思っています。動くたびに腰にズキッとした強い痛みが走って、冷や汗が出るほどつらいです。
Q3:お仕事中、座っている時間は長いですか?
A: はい、仕事ではほとんど一日中座っています。立ち上がることもあまりなくて、たまに荷物を持つことがあるくらいです。そのときに腰に違和感を覚えることは何度かありました。
Q4:腰のどのあたりに痛みがありますか?
A: 骨盤の中央あたり、ちょうど仙骨の部分が特に痛みます。
Q5:仙骨のまわりを押すと痛みはありますか?
A: はい、押されるとかなり痛いです。ここまで歩いて来るのも本当に大変でした。
A: はい、押されるとかなり痛みます。正直、ここまで歩いてくるのも大変でした。
■ 検査と原因の特定

問診のあと、まずは姿勢や骨盤の動きに注目しながら、全体のバランスを確認させていただきました。
中でも特に気になったのが、**骨盤の中央にある「仙骨」**の状態です。
というのも、長時間座りっぱなしの姿勢は仙骨に直接負担をかけやすく、ズレや歪みが生じやすい部分だからです。
触診と可動検査を行った結果、仙骨が背中側に突出し、骨盤全体のバランスが大きく崩れている状態が見られました。
仙骨は、身体の土台となる非常に重要な骨です。ここにズレが生じると、
- 腰椎(腰の骨)への過剰な負担
- 仙腸関節の可動性の低下
- 周囲の筋肉(特に深部)の緊張
といった連鎖的な問題が次々に起こりやすくなります。
今回のケースでは、仙骨のズレによって骨盤が左右非対称に傾き、
腰の深部にある筋肉(特に腰方形筋・中臀筋・梨状筋など)が過剰に緊張していました。
その結果、神経や血流の流れにも影響が出て、朝起きたときに動けなくなるほどの強い痛みにつながっていたと考えられます。
加えて、骨盤そのものが前方に傾き、それを補おうとする形で仙骨が後方へ押し出されている状態も確認できました。
この「前後のバランスの崩れ」も、今回の腰痛の大きな要因だったと考えられます。
■ 突然の腰痛、その原因は“仙骨”かもしれません

腰痛の原因にはさまざまなものがありますが、実は仙骨の位置異常が関係しているケースは少なくありません。
仙骨は骨盤の中央に位置し、上半身と下半身をつなぐ“身体の土台”のような存在です。
この仙骨が後方へズレたり歪んだりすると、体重をうまく分散できなくなり、特定の部位に過剰な負担がかかるようになります。
その状態が続くと、筋肉や関節に疲労が蓄積し、やがて痛みとして現れてくるのです。
図のように、仙骨はちょうど腰の下あたりにある骨です。
ここに歪みが生じることで、腰椎や骨盤全体のバランスが崩れやすくなり、腰痛の原因になることがよくあります。
■ 当院での施術

仙骨周囲に問題がある場合、周りの関節とのバランスを良く見て施術する必要があります。
なぜなら、仙骨は腸骨や腰椎、股関節といった複数の関節に囲まれており、一部の機能不全が他の部位にまで波及するためです。
たとえば仙骨が後方に偏位していると、それに引きずられるように腸骨の傾きや仙腸関節の可動が制限され、結果として股関節や腰椎にも過剰な負担がかかることになります。
このような“連鎖的な歪み”を見逃したままでは、いくら表面的な痛みだけを取り除いても、すぐに症状が戻ってしまうことが多いのです。
▼こちらは実際の施術の様子です。(今回の患者様、津田さまではありません)
当院では、痛む箇所に対して直接アプローチを行うことも大切にしていますが、
同時に「できる限り負担の少ない施術」であることにもこだわっています。
患部だけでなく、周囲の関節や筋・筋膜の緊張バランスを総合的に判断しながら、丁寧に調整を行うことで、痛みの再発を防ぎ、身体全体の安定した機能を取り戻すことができます。